茶道と聞くと恐らく99%の方が、『お抹茶』を連想されるでしょうが、実は『お煎茶』にもしっかりと道がございます。
美味しいお茶を淹れるには、それだけの心配りが必要です。お湯かげん、お茶の葉の分量、そしてお茶碗に注ぐまでの時間など細かい心遣いがなされてはじめて美味しいお茶が出るとされています。
お茶の種類も様々で、玉露・煎茶・番茶など色々のお茶があります。各々のお茶に適した出し方があり、何気なく出していてはお茶の味を十分に出し切ることはできません。美味しいお茶を味わうには、その器も大切ですし、お茶をいただく雰囲気もまた大事なのです。
江戸時代の前期に、厳しい規則が出来上がり形式にとらわれるようになっていた抹茶にあきたらなく感じてきた当時の文人たちが、煎茶趣味を発展させて独自の文化として発展を遂げてきたのが煎茶道です。
煎茶を飲むという風習・趣味の世界に精神的な世界を示しました。今日では、様々な流派がそれを形あるものに形成し、大切な客人へのもてなしの心を次世代に受け継いでいます。